写真紹介 on Line

カメラと写真を楽しむ豊かな生活、そして鳥が大好き

ベリーズ動物園の Black Headed Trogon (ブラック ヘデッド トロゴン)

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 中米の国ベリーズにはこの国唯一の動物園があり、連日海外からの観光客を多く見かけます。
 ベリーズは日本の四国ほどの小さな国ですが、海外からの観光客は多く、その彼らの目的は美しいカリブ海サンゴ礁の海、紀元前以来からのマヤのピラミッド、そしてジャングルや湿地の自然を楽しむことです。
 ただジャングルを訪れても、そこに住む様々な動物と出会うことは難しいのですが、このベリーズ動物園にはこの国に生息する動物たちが飼われていますから、ここで会うことができます。

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 この動物園の特徴は、海外からの動物の展示ではなくこの国に生息する動物たちだけであることと、動物たちは彼らが生息する自然に近い環境に工夫されている割と広いケージで飼われていることです。
 そんな動物たちにやさしい環境の動物園ですが、ここではケージの外でも様々なたくさんの野鳥たちに出会うことができます。
 動物園が濃い緑の森の中にあり、野鳥たちにとっては暮らしやすい場所となっているのでしょう、ここを訪れるたびに、他では出会う機会が少ない鳥たちに出会うことができました。
 今日の写真の Black Headed Trogon (ブラック ヘデッド トロゴン)は、この国では決して珍しい種類ではありませんが、かといっていつでも見られる鳥でもありません。
 私がこの動物園を訪れるのは、飼われている動物たちを見るより、檻の外にいる野鳥たちに出会うのを期待している方が大きいかもしれません。

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 使用機材のカメラはSony α57に、レンズは Sony DT55-300。大きな写真の撮影データは、焦点距離55mm、35ミリ版換算82mm、ISO 400、F5.6、1/250sでした。また、大きな写真はクリックして更に大きく見ることが出来ます。

背景は秋の散歩道の黄色い花

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 秋晴れの昨日の午後、さわやかな秋の空気に誘われて、岐阜市近郊にある自宅近くの農道を散歩しました。
 自宅周辺は濃尾平野の縁に位置して、平野部から山間部に入る入り口にあたり、農地は稲田と柿畑が大半を占めています。

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 ただこの散歩した農道の両側は集落に近いこともあり、自家用と思われる野菜が多く作られていますが、イノシシの被害を免れようと畑の周りは囲いができています。仕方のないこととはいえ、この醜い柵はせっかくの農村風景を大きくスポイルしています。
 現在散歩道での一番の見ごろは、今日の写真の背景に写っているオレンジに近い黄色の花で、道路端のあちこちで見られます。最初コスモスかと思ったのですが、黄色一色しか咲いていないことから違うかもしれません。

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 それとあぜ道のあちこちに赤い彼岸花も見られるようになり、もしばらくすると田のあぜ道や柿畑が赤く染まると思います。この彼岸花、日本では珍しい燃えるような原色の赤色ですが、その刺激的な色が遠い子供頃の秋を思い起こさせる、典型的な日本の風物詩ですね。
 それにしてもこの花、どうして毎年この同じ時期に、まるで時間が分かっているかの如く咲くことができるのでしょうか。

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 使用機材のカメラはSony α57に、レンズは Sony DT55-300。大きな写真の撮影データは、焦点距離55mm、35ミリ版換算82mm、ISO 400、F9.0、1/400sでした。また、大きな写真はクリックして更に大きく見ることが出来ます。
 このα57、久しぶりに使ってみましたが、ピント、露出とも正確でいつも素晴らしい画像を提供してくれます。特にピントに関しては、他のライバル機が外す逆光での顔のピントも素晴らしい精度で決めてくれます。

ベリーズ 電線の Black Bird (ブラックバード)

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 今日の写真は、中米ベリーズに最も多く生息しているのではないかと思われる Black Bird (ブラックバード)の一種で、国内のいたるところで見られ、その生息数は、渡り鳥や漂鳥を除けば2位以下の種類をダントツに引き離していると思います。
 この鳥は公園では鳩と共に見かけ、海岸ではカモメなどと共におり、魚マーケットではペリカンと餌の取り合いをしており、街中では他の鳥を全く見かけなくとも、このブラックバードだけはたくさんいるのです。

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 朝晩には集団で餌場とねぐらを行き来し、その群れは時には100羽を超え、それが夕方、陽が傾き始めてから見られ始め、日没で暗くなるまで空を横切り続けます。
 彼らは非常に気性が荒く、同じ餌をとる鳥を、自身より体格が大きくとも果敢にアタックし、執拗に追いかけまわします。時には人間にも襲い掛かることがありますから、その向こうっ気の強さは尋常ではありません。

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 彼らは雑食で何でも食べ、時には他の鳥の巣を襲い、卵やひなを食べてしまいますから、その生活力の強さから将来的にはこの鳥だけが生き残るのではと危惧します。
 ただこの鳥、美点とまでは言いませんが、いくつもの鳴き声を持っており、中には透き通るような特徴ある金属的な音を出しますから耳に残り、その音を聞くと現地の情景を思い出します。
この写真の撮影場所は、この国最大の都市ベリーズシティの、住宅地にある自宅バルコニーからで、目の前にある電線を見た場面です。

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 使用機材のカメラはSony α57に、レンズは Sony DT55-300。大きな写真の撮影データは、焦点距離300mm、35ミリ版換算450mm、ISO 400、F8.0、1/1,000sでした。また、大きな写真はクリックして更に大きく見ることが出来ます。

ベリーズ 電柱の Acorn Woodpecker (エイコーン ウッドペッカー)

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 今日の写真は、中米ベリーズにたくさん生息するキツツキの仲間の一つである Acorn Woodpecker (エイコーン ウッドペッカー)で、都市部ではあまり見られませんが、郊外や地方の集落ではごく普通に見られる、頭の赤色がとても印象的な種類です。
 この鳥は写真でもわかる通り、道路端の電柱に穴を掘り巣を作ることが特徴の一つで、同じようにゴールデンフロンテッド ウッドペッカーも電柱に巣を作りますが、こちらのキツツキは都市部市街地にも住んでいます。

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 それにしてもどうして巣を作る木が電柱なのでしょうか。想像するに電柱は彼らにとって穴があけやすく、また生木ではありませんから、中が乾燥していることで快適なのかもしれません。というのも、キツツキはたいてい枯れ木や、枯れ始めた木などに営巣しますからそう思うのです。

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 ところで不思議に思っているのは、写真のエイコーンは都市部では見かけませんが、人家のあるその郊外や地方の集落内で見かけます。しかし人里から少し離れると全く見られなくなります。
 一方で、ゴールデンフロンテッドは都市部でよく見かけ、人に寄り添って生きているようですが、人里離れたジャングルでも見かけます。
 野鳥は基本的には餌のある場所に生息するのだと思いますが、この2種類のキツツキの住む場所の違いはただ単に餌の有無だけではないような気がします。

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 使用機材のカメラはSony α57に、レンズは Sony DT55-300。大きな写真の撮影データは、焦点距離300mm、35ミリ版換算450mm、ISO 400、F6.3、1/800sでした。また、大きな写真はクリックして更に大きく見ることが出来ます。

金色の SEIKO 5

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 今日の写真は言わずと知れた日本が世界に誇る腕時計の名品、セイコー5です。
 セイコーファイブにはたくさんのシリーズがあり、発売の古い順に、スポーツマチックファイブ(Sportsmatic 5)、スポーツマチックファイブデラックス(Sportsmatic 5 Deluxe)、ファイブ(5)、ファイブデラックス(5 DX)、ファイブオートマチック(5 AUTOMATIC)、ファイブスポーツ(5 SPORTS)、ファイブスポーツスピードタイマー(5 SPORTS Speed Timer)、ファイブアクタス(5 ACTUS)、ファイブスーペリア(5 Superior)、クオーツファイブ(quartz 5)となります。(ウィキペディアから)

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 これらのシリーズの中でも石数の違いなど様々なモデルがあり、更に、地味系から派手なものまでいくつかのデザインがありますから、その種類は星の数ほどになります。しかし基本的には奇をてらわないベーシックなデザインが多く、長く使えるように配慮されているように感じます。
 この中で異色なのは、シリーズ唯一で、国産初の自動巻きクロノグラフであるファイブスポーツスピードタイマーですが、市場での数が少なく、状態の良いものは現在非常な高値で取引されています。

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 このセイコー5で凄いと思うのは、発売から50年ほど経った今でも、多くの個体が正確に時を刻んでいることで、中には日差10秒以内という信じられないような精度を保っている個体もあり、こうなるともうほとんど奇跡といえるのではと感嘆してしまいます。ただしそれらは60年代までに日本で生産されたモデルに限るような気がします。
 この性能の割には安くて正確な、コストパフォーマンス抜群のセイコー5は、海外でも人気を博したようで、時々、少し古いアメリカのハードボイルドな小説などに登場しています。これはやはり少し古いアメリカ映画に日本のカメラ、ニコンが登場するのと同じ現象ですね。
 さて今日の写真ですが、最近その美しさに気づいた金色のセイコー5です。中でもデラックスやアクタスSSの金色モデルは派手さが抑えられ、そのためか高級感と上品さがあり、腕に着けているとシルバーモデルとは違った高揚感があり、時々用もなく見入ってしまいます。
 金色モデルは最初、成金的悪趣味を感じ避けていたのですが、シルバーモデルのコレクションが十分に揃ったことから試しに入手してみたところ、その美しさのとりこになりました。この写真でもその魅力をお分かりいただけるかと思います。
 ただこの金色モデルは市場に出回る数が少なく、状態の良いものを入手するのは結構難しいのが現状です。
 ところで、写真のアクタスについているトカゲの本革ベルトはセイコー純正で、茶色の美しい仕上げが金色ボディによく似あいます。金色モデルはやはり革ベルトがマッチすると思います。

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 撮影機材のカメラはCanon Power-Shot S95。大きな写真の撮影データは、焦点距離8.6mm、35mm版換算の焦点距離42mm、ISO200、F4.0、1/400sでした。また、大きな写真はクリックして更に大きく見ることが出来ます。

オールドレンズの旅 レンズ本来の性能 ( Zoom-Nikkor 35-105mm f/3.5~4.5s )

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 カメラがまだフィルム時代だった頃に、たくさんのレンズを買うには買ったものの、その後海外生活が多くなり、これまでそれらのレンズを使う機会に恵まれませんでした。
 そうこうするうちにカメラはデジタルン時代に移り、多くのレンズは昔の遺物になりつつありました。しかしそこで登場したのがフルサイズミラーレス機で、そのカメラは昔のレンズを完璧に復活させるに十分な魅力と機能を備えていました。
 なんといってもレンズアダプターさえ用意すれば、これまで発売されたどのレンズでも使うことができ、更にそれだけに留まらず、手振れ補正機構でピンボケの大きな原因となる手振れを抑え、正確なピントを補助する部分拡大機能を備えているのです。

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 これらは古い望遠レンズでも、当時は考えられなかった手振れ補正機構付きで写すことができ、視力の衰えた人でも正確無比なピント合わせを可能にしたのです。このカメラ、私にとっては何とも素晴らしい夢のようなマシンです。
 今日の写真は、岐阜市近郊にある自宅近くの根尾川渓谷で、深い淵に架かる橋の上などで撮った3枚です。ここは渓谷の美しい緑と、根尾川の清流が楽しめるビューポイントですが、あまり人に知られていないようで、観光客は見かけませんが、時々釣り人がいます。
 今日の写真に使ったレンズはMF時代のズームニッコールですが、このレンズに限らず当時のレンズの多くに言えるのは、その写りの良さに驚かされるということです。

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 なぜそんなに驚くかというと、レンズが本来持っている素晴らしいピントと先鋭な解像力などの高性能を、現代のカメラが余すところなく引き出しているからだと思います。
 フルサイズミラーレスカメラの登場によって、ほとんど手振れのない、そして極めてピントが正確な画像を得られるようになった今、我々はレンズ本来の性能をはっきりと知ることができるようになりました。
 時々カメラ雑誌のレンズ評価で、カメラの高画素化が進むにつれ、高画素モデルにふさわしいレンズという文書を目にしますが、それは逆で、レンズの能力を更に引き出せるカメラが登場したというべきではないかと思います。
 古いレンズであっても5千万、6千万程度の画素数についていけないレンズなどほとんどないと、古いレンズを使い始めて思っています。言い換えればカメラがやっとレンズ本来の性能を引き出せる段階になったというべきでしょう。
 ただ古いレンズでで気になるのは、コーティングの古さによる逆光でのフレアーの発生で、こればかりは現代のレンズに劣ると思います。でもある程度は後処理でかなり解消できますが。
 今日の写真、ズームでありながら画像の先鋭感、発色、ボケ具合など素晴らしく、臨場感や立体感も感じられます。
 下の小さな写真は、橋の下流から上流を見た場面と、山の斜面に咲いていた美しい山百合です。

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 使用機材のカメラはSony α7Ⅱに、レンズはZoom-Nikkor 35-105mm f/3.5~4.5s MACRO。大きな写真の撮影データは、焦点距離約50mm、35ミリ版換算50mm、ISO 320、F5.6、1/320sでした。また、大きな写真はクリックして更に大きく見ることが出来ます。

自宅で羽化したクロアゲハ

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 もう10日ほど前の話ですが、庭木として植えてあった夏みかんの木に、青虫がいるのを見つけ、殺すのはかわいそうだしどうやって処分しようかと思案していたところ、娘が虫かごの代わりに水槽に入れて飼い、羽化させることにしました。
 娘は帰省中であったので、さなぎになったところまでは見たのですが、羽化を見ることなく帰ってしまいました。それからしばらくして羽化したのが今日の写真です。

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 この蝶、羽化するまでどんな姿の成虫が生まれるのか知らなかったのですが、出てきたのはもっとも一般的なクロアゲハでした。岐阜市郊外にある自宅付近では、アゲハチョウよりもこのクロアゲハの方をよく見かけます。
 下の小さな写真はこのクロアゲハの幼虫ですが、擬態がうまいことから見つけるのに手間取ることがあります。この写真でも一瞬見失いそうになります。
 そしてその下の写真は、多分ですが、上の写真の青虫になる前の段階で、まるで鳥のフンのような姿をしており、これで敵から身を守っているのでしょうね。私も最初これを見つけたときは幼虫とは思いませんでした。

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 蝶は、いや蝶に限らず昆虫は卵から生まれ、何度も変身を繰り返しながら親の姿になっていくのですね。でも蝶のいない国で見たことがない人たちは、青虫がこの蝶になるといっても信じてもらえないかもしれません。
 多くの昆虫は、幼虫から成虫まで姿があまりにも大胆に変わり過ぎと思うのですが、もちろんそこにはそうであるべき必然の理由がある訳で、その自然の仕組みって、知れば知るほどに想像以上にすごいですね。

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 使用機材のカメラはSony α77Ⅱに、レンズは Tokina AF100mm Macro 。大きな写真の撮影データは、焦点距離100mm、35ミリ版換算150mm、ISO 400、F4.0、1/200sでした。また、大きな写真はクリックして更に大きく見ることが出来ます。