今日の写真は、かつてニコンの当時のハイエンドコンパクトカメラで撮った一枚です。
このカメラ、今の感覚でいえば背面の液晶画面は小さく、動きがもっさりとし、連写なんてのははなから期待しない当時の標準的な性能ですが、写りは素晴らしいと言える描写力を持っていました。ニコンのこのシリーズはメーカー渾身の製品と言えそうです。
このカメラに付いているズームレンズは、一眼レフ用のレンズにも使われているEDガラスを使用しており、その効果か、カメラと被写体との間にあるはずの、空気の存在を感じさせないような抜けの良い描写でした。
画面はいつの場合でもカリッとした解像感を感じさせる描写でしたが、私はそれが少し硬すぎると思うことがしばしばありました。もう少しシャープネスを落としても良かったのではないかと。そしてその分、もう少し自然で暖かな発色に傾注して欲しかったと思っています。
風景写真でのできは文句はないのですが、人物を撮ると、肌の質感が固く描写され、発色にはいつも違和感を感じました。しかし、名機であることにに間違いはありません。
写真の撮影場所は、カリブ海の島国セントルシアの、最大の観光地であるロドニーベイにある、かつてのイギリス軍が建造した砦の上です。
カメラは Nikon Coolpix E5400。大きな写真の撮影データは、35mm版換算28mm、ISO50、F5.6、1/392sでした。また、大きな写真はクリックして更に大きく見ることが出来ます。