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セントルシア 背景の遺跡の歴史

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 カリブ海の島国セントルシアについては、これまでにこのブログ上で何度もその魅力をお伝えしてきました。今日は歴史について少しお話しします。
 セントルシア島の位置はカリブ海の東の端で、北米から南米にかけて南北に延びる東インド諸島に属します。

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 なぜこの南北に並ぶ一連の島々をインド諸島と呼ぶかについては、かつての大航海時代、まだアメリカ新大陸が発見されていない頃、ヨーロッパから船で西に向かえば、それまで、ヨーロッパからみて一番東にあると信じられていたインドに着くはずと思っていた船乗りたちは、到着した島々がインド周辺の島と思い込んだからだそうです。アメリカ先住民をインディアンと呼ぶのもそんな理由です。
 さて、ヨーロッパによってさまざまな島々が発見されると、それらは当時の航海にとって重要な意味を持つことになります。それはヨーロッパからの長い航海や、北米と南米間を行き来する際に、東インド諸島は水などの補給或いはハリケーンを避けるために貴重な中継基地となるのです。

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 こういった背景から当時覇権を争っていたイギリスとフランスが、このセントルシアをめぐって激しい領有権争いを始めました。
 特にこのセントルシアの島は、年間を通じて豊富な真水があり、ハリケーンを避けるための天然の良港があったため、大きな権益に影響するこの島の獲得をめぐり、2国間で激しい戦闘が繰り返されたのです。
 今日の写真に写っている石積みの建造物は、かつてイギリス軍が丘の頂上に造った砦で、そこにはいくつもの大砲が今でも残されています。
 現在砦などは遺跡となり、この島の貴重な観光資源として活用され、多くの観光客がここを訪れ、平和で風光明媚なカリブ海の景色を楽しんでいます。

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 使用機材のカメラはNIKON CoolPix 5400 (E 5400)。大きな写真の撮影データは、焦点距離5.8mm、35ミリ版換算28mm、ISO 50、F7.1、1/279sでした。また、大きな写真はクリックして更に大きく見ることが出来ます。