中米の国ベリーズは、国土全体のうちで平野部が多く、そしてその標高が低いことが特徴で、そのため特に海岸地方では湿地帯が多く、野生動物の宝庫となっています。ただし湿地帯であるがゆえにアクセスが悪く、一般の人は容易に近づけません。
ところがうまい具合に、この国最大の都市であるベリーズシティから北西に車で1時間ほどの所に、クルックドツリー野生生物保護区があり、そこの湿地帯では存分に水場に住む野鳥たちを観察することができます。
この保護区の醍醐味は、乾期になって保護区内の湖の水位が下がると、捕り易くなった魚を狙って、国境を越えて周辺から集まる水鳥たちの大群を見ることができることです。
湖一面に群がる何十万羽という鳥たちが、集団で魚を捕るさまは、これぞ大自然の野生の世界と感動します。この様子を見ようと、この時期に世界から観光客が集まります。
しかし群ればかりでなく、個々の鳥たちの観察もまた楽しいものです。
今日の写真は Northern Jacana(ノーザン ジャカナ)です。ベリーズではどこでも見られる一般的な種類で、いつも水辺を歩きながら餌を探しています。
彼らの特徴は、非常に長い指を生かして水草の上を歩くことができることで、奇跡の鳥とも言われています。
翼をたたんでいる時は全く分かりませんが、広げたときの黄色の羽がきれいですね。
使用機材のカメラは Sony α55、レンズは Minolta AF100-300 Apo。大きな写真の撮影データは、焦点距離300mm、35ミリ版換算450mm、ISO 400、F9.0、1/1,250sでした。また、大きな写真はクリックして更に大きく見ることが出来ます。