中米の国ベリーズは国土の大半が平地で、おまけにその平地のどこでも標高が非常に低いのですが、この国最大の都市であるベリーズシティも、カリブ海岸に広がった扇状地形であることからやはり低く、市内平均で50㎝もないと思います。
ですから市街地でも水場が多く、そこには様々な野生動物が生息しています。緑もまた豊富で、道路側溝にマングローブはさすがにありませんが、街中を流れるベリーズ川両岸、市内あちこちにある空き地には大きなマングローブが青々と茂っています。
その街中のマングローブの湿地や茂みにはクロコダイルや、大蛇のボアが生息しているなんて、日本人にはにわかに信じがたいことです。
ベリーズシティはそんな環境ですから、普段の生活の中で様々な野生動物に出会うことができますが、自宅の庭を1mを超えるようなイグアナが横切っても、現地の人は誰も気にもしません。
今日の写真は、週末の日課になっている自宅周辺の、散歩の際によく出会う Northern Jacana(
ノーザン ジャカナ)で、彼は魚とりの名手です。
1枚目は、彼の持つ鋭いくちばし部分の拡大で、その鋭利な切っ先がよく分かります。小さな魚はくわえて捕えますが、大きくなるとその鋭い切っ先で突き刺します。私は彼が突き刺して捕った場面を何度も見ています。
2枚目は水草の上を魚を狙って歩いているシーンですが、水草の間に魚を認めると目にもとまらぬ速さでくちばしを飛ばします。その電光石火の速さは驚くばかりで、野生の反射神経の鋭さに脱帽します。
3枚目はやはり魚を狙っている場面ですが、水面がそれほど遠くなければ、カワセミのように魚をめがけてクチバシから飛び込みます。
ジャカナは、人が近くで見ていても気にせず漁に専念しますから、こちらもそれに見入ってしまします。これは散歩の時の一つの楽しみでもありました。
使用機材のカメラは Sony α57、レンズは Sony DT55-300。大きな写真の撮影データは、焦点距離300mm、35ミリ版換算450mm、ISO 400、F8.0、1/1,000sでした。また、大きな写真はクリックして更に大きく見ることが出来ます。