中米の国ベリーズの最大の都市は、首都のベルモパンではなく、カリブ海に半島の様に突き出しているベリーズシティです。
1900年代の初めころ、強力なハリケーンによって当時首都であったベリーズシティが大きな被害を受けたことから、内陸部にあるベルモパンに遷都したのです。
この二つの町の距離は直線で約70km、道路を走って約80Kmほど離れており、決して近くはないのですが、現地の人々は気軽にこの2つの町の間を行き来しています。
それというのも道路は平たんで直線が多いことから、ほとんどの区間を100Km/H以上で走り、1時間弱で走り切ってしまいます。
ちなみにこの道路は普通の一般道で、時には牛や野生動物のバクなどが横切ったりしますから、とても危険なのです。
そんな平地ばかりのこの国の土地は変化に乏しく、内陸部はどこへ行っても似たような景色で、それが延々と続きます。
今日の写真の場所はそんな大地が続く、ベリーズシティから西に車で20分ほどの距離にある郊外で、土地に日本のような野菜の畑などは全くなく、たまに放牧地として利用されているか、或いは全く利用されていません。ごくたまにココナッツのヤシ畑があります。
そんな郊外で見かけた1枚目の写真の鳥が、自然木ではなくほぼ必ず道路端の電柱に巣穴を彫る Acorn Woodpecker (エイコーン ウッドペッカー)で、別名どんぐりキツツキと言われるほどにどんぐりの実が大好物です。
この写真では少し見難いかもしれませんが、彼らの習性である木に小穴を掘ってドングリの実を貯蔵しているのが分かります。
2枚目は、おなかの刺激的な赤色が特徴のバーミリオン フライキャッチャーで、ベリーズではどこでも見られるごく一般的な種類です。この鳥は人の手が難なく届くような極めて近い所に巣を作ります。
3枚目は松の木の天辺で辺りを見回し、縄張りを誇示しているのか、高い声で鳴いていたロードサイド ホークで、その名の通り道路端の電線でよく見かけます。なかなか精悍な姿のタカです。
4枚目は、これらの野鳥たちを見かけた郊外の様子で、ここは割と乾いた明るい牧草地と森が広がっています。
使用機材のカメラは Sony α57、レンズは Sony DT55-300。大きな写真の撮影データは、焦点距離300mm、35ミリ版換算450mm、ISO 400、F8.0、1/1,000sでした。また、大きな写真はクリックして更に大きく見ることが出来ます。