今日の写真は、12月3日のこのブログでご紹介した写真と同じ場所で撮影した一枚です。その時のカメラはオリンパスのフォーサーズで、今回は同じミラーレスですが35mmフルサイズ機種です。
この2枚は、撮影日、時間、それによる光などの具合が違いますから単純に比べるわけにはいかないのですが、そういった環境条件を別にして、これらの違いで最も顕著なのは被写界深度だと思います。
オリンパスでの写真は焦点距離32mmで、絞りはF4.0、今日のは同じく35mmとF3.5ですからそれほど大きな違いはありませんが、両者には被写界深度に差があるのが分かります。
これはイメージセンサーの大きさによる違いで、センサーサイズが大きくなるほどに被写界深度は浅くなり、よって前後のボケが大きくなります。このボケが、その写真の印象を左右するする大きな要因の一つになります。
2枚の写真の好みは人それぞれですが、フォーサーズの写真、臨場感と言うか、リアルさがなかなか良く出ているように思います。それは思うに、これくらいの背景のボケ具合が、我々が普段生活の中で見ている情景に近いからかもしれません。
一方今日の写真は、人物以外は焦点が合っておらずボケていますが、こういった狭い場所でも背景を、比較的容易にぼかすことができるのが大きなセンサーサイズの強みです。ボケの演出は、センサーサイズが小さくなる程に難しくなります。よって、センサーサイズが大きいほど表現の幅が広がるということになります。
カメラはSony α7Ⅱに、レンズは Leitz (現ライカ)のRマウントレンズ、Elmarit 35mm F2.8。大きな写真の撮影データは、焦点距離35mm、35ミリ版換算35mm、ISO200、F3.5、1/320sでした。レンズアダプターはPixco製。また、大きな写真はクリックして更に大きく見ることが出来ます。 さすがライカ、昔のレンズとはいえ素晴らしい解像力です。