中米のコスタリカに住んでいた頃、自宅は首都サンホセの住宅街にありました。そこは回りの住宅を見ると、かつて中流層の上くらいの人たちが住んでいたのでしょうが、家が古くなった今は中の中くらいの人たちの地域になっていると感覚的にですが思われる場所です。
でも中には広い敷地に立派な建物が所々にありますから、未だに富裕層に人気があるようです。この地域はなんといってもダウンタウンに近く、また近くに大きなショッピングモールもあり、とても便利な場所なのです。それに、富裕層が多い郊外は朝晩の通勤通学渋滞がひどく、それを嫌う人はここがいいのです。
その住宅地の自宅から、週末にはダウンタウンに街中ウオッチングを兼ねた散歩に出て、途中でお昼を食べて戻るのを習慣にしていましたが、その散歩の道々で、背景や光の具合のいい場所を見つけスナップ写真を撮るのも楽しみの一つでした。
今日の写真はそのうちの一つの場所で、ここは住宅街の坂道で、高い石垣のある歩道です。その石垣に蔓科の植物が這わされており、季節によって緑や赤と葉の色を変え、ピンクの花が咲きます。
この石垣がなかなかのスナップスポットで気に入っており、大抵ここで毎回数枚を撮ります。ただ今日の写真は普段に撮る写真とは逆方向で撮った一枚です。
普段は逆光で、また背景に坂の下に続く街の様子が入ることからサンホセの臨場感が出るのですが、今日のこの方向ではその表現が難しくなります。でも背後にバナナの木の一部が写っていることから、トロピカル感はありますが。
下の写真は、上の写真の場所から少し先にある、赤い屋根と白い壁が美しい教会が背景で、女性の頭上にはサルスベリの木が写っています。この木、コスタリカでもたくさん見られます。
使用機材のカメラはCANON EOS Kiss X2、レンズは Siguma AF18-125mm F3.8-5.6 DC OS HSM。大きな写真の撮影データは、焦点距離46mm、35ミリ版換75mm、ISO 200、F9.0、1/160sでした。また、大きな写真はクリックして更に大きく見ることが出来ます。