カリブ海の島国セントルシアは、日本ではあまりなじみのない国ですが、欧米では有名な観光地で、毎年シーズンにはたくさんの観光客がこの島を訪れます。
特にかつての宗主国であったイギリスからは、ジャンボ機が週に数便の頻度で飛んできているのです。彼らのとってこの島は、日本人にとってのハワイみたいなものなのです。
このセントルシアの魅力は、もちろん美しいビーチのあるカリブ海なのですが、それと同時に島中央部の深いジャングルも大きな観光のポイントになっています。
この島は火山の噴火でできていますから、地形が険しく、そのため島中央部は開発が進まずジャングルが残されました。しかしそれゆえに小さな島でもあるにもかかわらず、豊富な水源をもっており、一年中枯れることはありません。
この枯れることのない水と、険しい地形による天然の港はこの島の価値を高め、大航海時代には船の重要な中継地となり、この島の領有権をめぐってイギリスとフランスが激しく戦いました。
今日の写真の背景となっているのは、島の北部のピジョンアイランド公園の中にある、かつてのイギリス軍が造った軍事施設の遺跡です。
この遺跡はこの国にとって貴重な観光資源ですが、同時に世界の歴史の遺産でもあるのです。しかし予算不足から補修が進まず、崩れつつあるところがたくさんあり、先行きが少し心配です。
使用機材のカメラは Olympus E500、レンズはキットで販売された 14-45mm。大きな写真の撮影データは、焦点距離42mm、35ミリ版換算84mm、ISO 100、F5.4、1/180sでした。また、大きな写真はクリックして更に大きく見ることが出来ます。