中米コスタリカの観光の主力はエコツーリズムで、今では世界的にコスタリカ観光の代名詞になっているほどです。でも中米の他国にエコツーがないのかと言えば勿論そうではなく、コスタリカがいち早く宣伝と整備をうまくしたというに過ぎないのかもしれません。
例えばトゥーカンのような美しい鳥にコスタリカでは簡単に出会えませんが、パナマでははるかに容易に見ることができますから、コスタリカの自然環境が他国より優れているとは言えないのです。
それにコスタリカには、グアテマラやベリーズ、ホンジュラスにあるマヤ文明の象徴であるピラミッドは一つもありません。その点、例えばベリーズのように、多様性に富んだ深いジャングル、何万と集まる水鳥たちの湿地帯などと共に、紀元前のピラミッド遺跡をめぐることができます。
ただし今日の写真の、世界で最も美しい鳥と言われるケツァールを確実に見たいのなら、これはもうコスタリカをおいて他にありません。コスタリカではそれほど高くないガイドを頼めば、ほぼ確実に火の鳥に出会うことができるのです。
今日の写真はガイドの持つ高級なフィールドスコープを通して、私のコンパクトデジタルカメラで写したケツァールです。1枚目はトリミングしてありますが、2枚目がオリジナルの画像です。
このガイドの持つフィールドスコープの性能は素晴らしく、肉眼では見えないような遠くのケツァールを間近でで見せてくれますし、肉眼よりもクリアーではないかと思うほどの見え具合なのです。どうですか今日のこの写真、これがコンパクトカメラの画像とは到底思えません。これはひとえにフィールドスコープの高性能に依るものなのです。
観光客はガイド料を払いながら、お目当てのケツァールを遠くからしか見えなくとも、このガイドの持つフィールドスコープを通して見るクリアーな画像のケツァールにいつしか満足してしまいます。そして彼らガイドは、クリアーな画像のケツァールを、客の持つコンパクトカメラに収めてくれますから誰からも、見えたには見えたけどあまりにも遠かったといった文句は出ません。
ガイドたちが3000ドル以上の大金を払っても、高性能なフィールドスコープを入手する理由がここにあるのではないかと勝手に思ってしまいました。
使用機材のカメラは Fujifilm Finepix F100fd。大きな写真の撮影データは、焦点距離6.4mm、35ミリ版換算29mm、ISO 400、F3.3、1/150sでした。また、大きな写真はクリックして更に大きく見ることが出来ます。
フィールドスコープはスイスメーカーのスワロフスキー製。