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日本 オールドレンズの旅 Leica Summicron 50mm F2.0 沈胴式 その2

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 昨日のこのブログ上でご紹介したライカレンズの話題の続きです。
 昨日の写真は谷汲山華厳寺参道の紅葉を、順光で撮影した風景と人物でしたが、今日は場所を少し移動して、山門寄りに上がった所ですが、昨日とは逆に風景、人物共に逆光で撮ったものです。
 逆光は順光での撮影に対して陰影がよりドラマチックに表現され、うまく言えませんが、光に奥行きが出てくるのではないかと思っています。
 また逆光では発色がより鮮やかになり、特に光を通す紅葉などはその傾向が顕著に表れるような気がします。
 勿論順光撮影には順光であるが故の素晴らしい特徴もあるのは勿論ですが。例えば対象を克明に描写するのなら順光が適していると思います。

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 逆光撮影での注意点はやはりフレアーの発生でしょうか。現代の高度に発達したコーティングが施されているレンズなら特に気にすることはないのですが、ライカがいかに高性能レンズであろうと、初代M型ライカと同時に発売されたこのズミクロンは既に65年以上を経過しています。
 今よりも劣っている当時のコーティングに加え、ガラス表面の経年劣化がありますから、画面に太陽の直射光が入ると派手なフレアーが発生します。
 むろん専門店で可能な限りのメンテナンスを施せば大幅に改善するとは思いますが、現代のレンズを超えるようなことはありません。
 このフレアーさえ注意すれば、ライカ独特の味のある描写を楽しむことができます。
 大きな写真の画面の隅の画像が流れているのがよく分かりますが、これがまた中心部のクリアーさを強調するのに役立っているのかもしれません。でも四隅の画像の流れはレンズの欠点であることに間違いはないのですが。

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 使用機材のカメラは Sony α7Ⅱ、レンズは Leica Summicron 50mm F2.0 沈胴式。大きな写真の撮影データは、焦点距離50mm、35ミリ版換算50mm、ISO 50、F2.8、1/640sでした。一枚目の写真はクリックして更に大きく見ることができます。