写真紹介 on Line

カメラと写真を楽しむ豊かな生活、そして鳥が大好き

ベリーズ クルックドツリー野生生物保護区の裏の湖

 中米ベリーズの、この国最大の都市ベリーズシティから車で1時間ほどのところにクルックドツリー野生生物保護区があります。ここは川を広くしたような湖を中心に湿原が広がっており、一年を通して多くの野鳥を見ることができます。特に乾季となり湖の水位が下がる時期には国境を越えて周辺から多くの水鳥が集まり、野生の一大パノラマを見せてくれます。このような素晴らしい自然環境を保護しようと、この地はラムサール条約に加盟しています。1枚目の写真は、地元の人たちに依れば裏の湖と呼ばれる場所で、地平の彼方まで草原が続いています。これはただの草原ではなく、湖一面が水草でおおわれている状態なのです。

 この湖は南北に長いのですが、それを東西に横断する道路が設けられています。2枚目の写真の背景がその道路です。ここは熱帯地方ですから陽射しは強烈ですが、それを遮るものは何もなく、慣れない人には気の遠くなるような暑く過酷な場所です。

 そんな場所でもただ一つの救いは、この写真のように水面に涼しげに咲く睡蓮です。約20mほどの幅で道路に沿って帯状に水草が途切れて水面が現れており、そこにこうして花が咲いているのです。この野生の睡蓮は国内の水場ならどこでも見ることができ、ベリーズシティの道路側溝にもたくさん咲いています。

 裏の湖は日陰が無くとても暑く、人もほとんど見かけないため、あまり長居はしたくなく、よほどの鳥がいなければ早々に引き上げます。ここでは時々上空をミサゴが舞っているのですがこの日はいませんでした。でも帰り道の集落に入ってから、道路端の電柱にエイコーン ウッドペッカー、日本名ドングリキツツキがいました。彼らは電柱があれば自然木ではなく、どんなに人家に近くてもこのように電柱に巣穴を掘ります。面白い習性ですね。

 カメラはSONY α57、レンズはSony DT55-300 。1枚目の写真の撮影データは焦点距離55mm、35ミリ版換算82mm、ISO400、F9.0、1/1,000sでした。1枚目の写真はクリックして大きく見ることができます。

コスタリカ 火の鳥ケツァールのいるサベグレ谷

 中米コスタリカエコツーリズムで世界レベルで有名ですが、それは植物、昆虫、野鳥など多くの生物類が生息している多様性に満ちており、人々はそれを見たいとやって来るのです。日本からも多くの野鳥ファンがこの国を訪れます。その目当ての一つに今日の写真のケツァールがあります。この鳥は手塚治虫のアニメで火の鳥のモデルになったことで知られており、世界にもファンの多い鳥です。ケツァールは世界で最も美しい鳥の一つとされ、野鳥ファンであれば一度は見たい垂涎の鳥です。1枚目はオスの成鳥でこれから2mにもなる尾羽が伸びるようです。

 コスタリカは世界で多分、一番この鳥を見やすい国ではないかと思います。この鳥が最も多く生息するサベグレ谷ではケツァールを保護するために住民が活動しており、当地のガイドに依れば近年かなり数が増えているとのことでした。現地ではこの鳥の恩恵で多くのホテルが営業でき、ガイドが活躍できているのです。2枚目の個体もオスですがまだ羽毛が生え揃っていない若鳥です。手前に写っている木の実は彼らの好物であるアボガーデージョです。

 サベグレ谷に限らずコスタリカは植物の種類が多く、たくさんの花を見ることができます。そしてそれらの姿かたちは様々で目を奪われてしまいます。

 コスタリカは熱帯地方に位置する国ですが、サベグレ谷の標高は高く朝晩や雨の日はとても冷えます。ホテルのロビーや食堂は勿論、客室となっているコテージには暖炉があるほどです。ここを訪れる際には必ず冬物を用意してください。

 カメラはSONY α550、レンズはSigma AF70-300 Apo 。1枚目の写真の撮影データは焦点距離300mm、35ミリ版換算450mm、ISO1,250、F5.6、1/500sでした。1枚目の写真はクリックして大きく見ることができます。

日本 念願のホトトギスとの出会い

 2023年6月1日は、朝しばらくは日が照りましたが、その後は雲が厚く垂れ込めすっきりしないお天気でした。今日も自宅近くの文殊の森公園に行き、文殊山に登りました。その登山道の途中でこの写真のホトトギスに出会いました。こうしてはっきり見るのは生まれて初めてです。今年の目標の一つはホトトギスとの出会いでしたから長年の念願が叶いました。以前からあこがれていた鳥ですから感動です。自宅周りでもいつも声は聴くのですが姿を見ることはできないでいました。それもすぐ近くから聞こえているにもかかわらずです。

 ホトトギスはオスメス同色で頭部は通常青灰色ですが、この写真のホトトギスは頭部が茶色いことから違和感があります。でも手持ちの図鑑ではメスには赤色型があるとのことです。この写真の個体がその赤色型なのでしょう。今現在ホトトギスの独特な鳴き声が公園に限らず自宅周辺でもあちこちから聞こえています。これだけの数のホトトギスに托卵されるウグイスはたまったものではないですね。

 3枚目は文殊の森公園にあるササユリ園で撮った今日のササユリです。純白の花びらと赤いしべとのコントラストがきれいですね。特に真っ白な花びらが絹のようになめらかです。この他に淡いピンクの花びらもあります。

 4枚目はササユリ園の全体風景です。園内の一部にはこのように背の高い木が林立しており、枝葉が茂っています。昨日はこの辺りからサンコウチョウの鳴き声が聞こえていました。ササユリ園は時期が終わると閉まってしまいますから、そうなるとこの木立に近づくことができなくなってしまいます。

 カメラはSONY Cyber-shot RX10 Ⅳ。1枚目の写真の撮影データは焦点距離220mm、35ミリ版換算600mm、ISO3,200、F4.0、1/125sでした。1枚目の写真はクリックして大きく見ることができます。

 



日本 文殊山のアナグマなど

 2023年5月31日、午前中は晴れ間がのぞくもののはっきりしないお天気でしたが、午後は広く晴れ渡りました。今日も自宅近くの文殊の森公園に行き山歩きを楽しみました。その登山口を入ってすぐにこの写真のアナグマに遭遇しました。ここは駐車場やユリ園にとても近いところです。彼らは私の姿を見てすぐに逃げるのではなく、こちらの様子をしばらく伺ったうえで速足で遠ざかりました。1枚目は3匹が一緒にいた内の1っ匹ですがたぶんオス親でしょう。

 最初に見たのはこの2匹で散策道でばったりと出くわしました。連れているのは大きさからしてたぶん子供で、もう一匹はメス親だと思います。ぴったりと横に並んで早足で林の中に入って行きました。でも全速力で逃げるのではなく、どちらかといえば余裕の早歩きに見えました。メス親と思われるのがときどき私の方を振り返っていました。この後、実は登山道中腹辺りでもう一度アナグマに出会いました。が、その時は1っ匹だけでした。私との距離は10mほどと近かったのですが、彼はこちらを恐れる様子はなく、しばらく辺りを見回してから悠然と去っていきました。

 今日はアナグマを2回、のべ4匹見たのですが、実はそれだけではなく何と登山道でイタチも見ました。イタチの写真は撮れなかったのですが、やはり彼も一時こちらの様子をうかがってからきびすを返して走り去りました。先日はリスに出会ったばかりですが、最近は獣が増えているのでしょうか。3枚目の写真はメジロですが、今日はサンコウチョウの鳴き声を聞きました。それも随分近かったのですが姿を見つけることはできませんでした。

 4枚目は園内の管理棟の庭に咲いているアジサイです。季節の巡る速さを痛感しています。そういえば今日はオオタカの鳴き声も聞こえていました。

 カメラはSONY Cyber-shot RX10 Ⅳ。1枚目の写真の撮影データは焦点距離220mm、35ミリ版換算600mm、ISO500、F4.0、1/250sでした。1枚目の写真はクリックして大きく見ることができます。

ベリーズ 背景はアンバーグリスキー(サンペドロ)

 中米の国ベリーズはオーストラリアに続いて世界第2位の規模を誇るサンゴ環礁のある国として有名です。ベリーズは東側がカリブ海に面していますが、その海は遠浅でずっと沖合にマングローブの林を見ることができるほどです。その遠浅の海に人が住んでいる島が二つあり、そのうちの一つが今日の写真舞台となっているアンバーグリス キー島です。ここへはこの国最大の都市ベリーズシティから定期船、現地呼び名でウオータータクシーが出ており、約1時間半で着くことができます。1枚目の写真の背景は、この島の最大の町であるサンペドロの海岸です。海が遠浅であるために長い桟橋が造られています。

 2枚目は泊まったホテルのビーチですが、沖合にサンゴ環礁があるおかげで波は穏やかで、また島はサンゴでできていることから砂は目に痛いほどに真っ白です。この島のホテルは海外からの観光客も多いために早くから予約する必要があります。コロナ渦後の今現在は知りませんが。

 3枚目はサンペドロの街中の様子です。レストラン、ブティック、ディスコ、ホテル、土産物店などが並んでおり、観光の街そのものといった感じです。島内に車は非常に少なく、ほとんどは背景に写っているカートが使用されています。治安は悪くないと思いました。

 4枚目は島で見かけたブラックヘディッド トロゴンです。まさかここに居るとは思いませんでしたが、島は陸地に近く、どんな鳥がいたとしても不思議ではありません。

 これらの写真の撮影機材は Fujifilm FinePix F200 EXRです。1枚目の撮影データは焦点距離 8.1 mm、35ミリ版換算 37 mm、 ISO 200、F 10.0、1/250sでした。写真はクリックして大きく見ることができます。

シンガポール ヤイロチョウを見た場所

 今日の写真は今年2023年の2月にシンガポールを旅行した際に訪れたボタニックガーデン(世界遺産の国立植物園)での3枚です。ボタニックガーデンは様々な植物が見られますが同時に様々な野鳥も見ることができます。ここは熱帯地方ですから日本では見られない種類は勿論ですが、その種類や個体数が多く鳥好きにはたまらない場所です。1枚目の写真は園内にあるオーキッドガーデン(ラン園)入口広場から続く、広い道路を50mほど行ったところにある大木を背景にしています。そしてここは画面左側に見えていますが、うっそうと茂った熱帯雨林への入り口になっています。中は非常に暗くこんなところに鳥がいるのかと思いますが、いるのです。それもなんと野鳥ファン憧れのヤイロチョウが。日本では見る機会が少ないことから幻の鳥といわれているようです。

 これがそこで出会ったヤイロチョウです。シンガポールでは3種類のヤイロチョウが図鑑に載っていますが、これはそのうちの一つ、フーデッド ピッタです。夏鳥として日本に渡ってくるヤイロチョウはこれとよく似ていますが模様が少し違いますから別種と思われます。今回の旅行でこの鳥に出会ったのは本当に幸運でした。写真1の大木の近くで台湾からの野鳥愛好家団体の方々に出会ったのですが、彼らはその辺りでヤイロチョウを探していたようでした。後ほど雨宿りの場所で彼らと話したのですが結局見つられなかったようです。

 熱帯雨林の中でヤイロチョウを見つけたのは、散策道近くに野生のニワトリがいたことから彼らを見ていたところ、少し変わった鳥がいるのを見つけました。それがこの3枚目の写真です。その鳥を撮ろうとカメラで追っていたところ、そのすぐ近くに突然ヤイロチョウが目に入ったのでした。それですぐに対象をヤイロチョウに切り替えた撮影に成功したのです。本当に幸運でした。それにしてもこの写真の鳥は何なのか、図鑑で探しても分かりませんでした。

 カメラはSONY Cyber-shot RX10 Ⅳ。1枚目の写真の撮影データは焦点距離8.8mm、35ミリ版換算24mm、ISO400、F5.0、1/200sでした。1枚目の写真はクリックして大きく見ることができます。

日本 2023年5月28日の文殊山のリスとオオルリ

 2023年5月28日の今日は雲の多いはっきりしないお天気でした。でも山登りには涼しくて良かったのですが、午後は蒸し暑くなり、簡単な庭仕事でも汗をかきました。午前は自宅近くの文殊の森公園へ行き、いつも通りに園内最高峰の文殊山頂上(山口城跡)に登りました。その登山途中、野鳥観察小屋付近で写真1枚目のリスに出会いました。これでこの公園でのリスの目撃は5回目くらいで、それらは総て最近一年間での出来事です。以前には全く見かけなかったことから、もしかしたら山にリスが増えているのかもしれません。このリス、特徴からして日本リスだと思います。

 上記のリスに出会った同じ場所で、頂上に登って降りてきた時だから、リスに出会ってから30分ほど後に、この写真のオオルリに出会いました。この場所は毎年オオルリをよく見かけることから、道路に立ち止まりしばらく木立を眺めていたら、やっぱり現れました。

 このオオルリは、しばらく狭い範囲をあちこちを飛び回っていましたが、お気に入りの枝を見つけたのか、この写真の枝で盛んに鳴いていました。その場所は少し遠かったのですが、枝葉に邪魔されず見通しが良かったことから十分にシャッターを押すことができました。この後、下山途中に野鳥写真愛好家の方に出会ったことから、この日の情報を提供しました。ところで今日もサンコウチョウの鳴き声は聞こえませんでした。

 カメラはSONY Cyber-shot RX10 Ⅳ。1枚目の写真の撮影データは焦点距離220mm、35ミリ版換算600mm、ISO3,200、F4.0、1/250sでした。1枚目の写真はクリックして大きく見ることができます。