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オールドレンズの旅  TAMRON SP 28-80mm F/3.5-4.2 CF MACRO

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 私のカメラのコレクションは数が多いことと、海外生活が長かったことからそれらを使う機会が少なく、自信がどんな機材を持っていたのか覚えていないことが多いのです。
 今は夏の蒸し暑さの時期が過ぎ、空気が乾いてきたことから、心置きなく防湿庫や箱を開け、自分の持っている機材を確認し、次から次へとそれらを使い、その性能を再確認しているところです。

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 これらすべてのレンズを試写できるのは、フルサイズミラーレスを手に入れたからで、かつてはメーカーごとにボディを変える必要がありました。今はアダプターさえ入手すれば、1台のボディでどのレンズでも使えるのですから本当にありがたいですね。
 さて今日のレンズですが、タムロンから1983年に定価44,000円で発売された、SP仕様の標準ズームです。
 このレンズは例外的にフィルム時代によく使った1本で、適切なズーム領域で使いやすかったことと、小型であることが私の好みに合っていました。でも当時はそれほど気にならなかったのですが、今のレンズに比べると重く感じます。

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 レンズボディの造りは、SPの名にふさわしく質感の高いもので、ズーム、ピントリングなど総ての動きはスムーズです。塗装は漆黒の美しさを見せており、手が触れるズーム、ピントリングは、一部で使われているプラスチックではなく、弾力のある質感の高いゴム製です。ゴム製と言えば、このレンズの純正フードはゴム製で、折りたたむことができる携帯性が考慮された優れモノです。
 描写力は、やはりSPの名にふさわしく高い解像力を見せてくれ、この距離でも人物の毛穴が確認できます。しかし、抜けの良さやフレアーの発生については、コーティング技術の進んだ現代のレンズに比べれば見劣りするのは止むを得ません。
 しかしそれは、写真がデジタルであることから後処理が簡単で、今日の作例をご覧になればお分かりの通り、決定的な弱点になっていません。
 発色やボケは美しく、大いに立体感を楽しめ、マクロ機能も優秀ですから花の写真も撮りたくなります。このレンズ、私のお気に入りの1本です。
 撮影場所は、岐阜市近郊の自宅近くの根尾川の渓谷で、秋には美しい紅葉の景観が楽しめます。大きな写真は橋から下流部を見た場面で、すぐ先が平野部とは思えない深山幽谷を感じさせます。

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 使用機材のカメラはSony α7Ⅱに、レンズは タムロン SP 28-80mm F/3.5-4.2 CF Macro 。大きな写真の撮影データは、焦点距離約50mm、35ミリ版換算50mm、ISO 320、F5.6、1/400sでした。また、大きな写真はクリックして更に大きく見ることが出来ます。