写真紹介 on Line

カメラと写真を楽しむ豊かな生活、そして鳥が大好き

ベリーズ 街中の Green Heron (グリーン ヘロン)

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 今日の写真は、中米の国ベリーズで撮影した Green Heron (グリーン ヘロン)で、この国最大の都市であるベリーズシティの住宅地にある自宅近くで撮影したものです。
 このサギ科の鳥は、街中であっても日常的に見られるとても一般的な種類で、自宅近所の片道1.5Km ほどの散歩コースの途中で2羽以上は見かけます。

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 街中に住んでいるからなのか人をあまり恐れることなく、近くを人が通っても、大抵は道路側溝にいる魚を狙ったままの姿勢を見かけます。繁殖も街中でするようで、あるとき、人家近くの灌木の茂みの中で営巣しているのを見つけたこともあります。
 大きな写真を見るとよく分かるのですが、彼らのくちばしは非常に鋭く、水中にいる魚を電光石火の早業で捕ります。そのとき、しばしばこのくちばしで魚を突き刺します。

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 彼らが狩猟の態勢を取っているのを見かけたら、少し距離を置いて見守ります。彼らは狩猟の名人ですから、高い確率でその捕獲の瞬間を見ることができます。その早いこと、まさにこれこそ電光石火です。街中で野生の営みがみられるのですから素晴らしいですね。
 写真は青空をバックにした電線の上ですが、次の猟場のめどをつけているものと思います。緑色の羽が青空に映えてきれいですね。

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 使用機材のカメラはSony α55に、レンズは Minolta AF100-300 Apo。大きな写真の撮影データは、焦点距離100mm、35ミリ版換算150mm、ISO 800、F10.0、1/1,600sでした。また、大きな写真はクリックして更に大きく見ることが出来ます。

オールドレンズの旅  TAMRON SP 28-80mm F/3.5-4.2 CF MACRO

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 私のカメラのコレクションは数が多いことと、海外生活が長かったことからそれらを使う機会が少なく、自信がどんな機材を持っていたのか覚えていないことが多いのです。
 今は夏の蒸し暑さの時期が過ぎ、空気が乾いてきたことから、心置きなく防湿庫や箱を開け、自分の持っている機材を確認し、次から次へとそれらを使い、その性能を再確認しているところです。

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 これらすべてのレンズを試写できるのは、フルサイズミラーレスを手に入れたからで、かつてはメーカーごとにボディを変える必要がありました。今はアダプターさえ入手すれば、1台のボディでどのレンズでも使えるのですから本当にありがたいですね。
 さて今日のレンズですが、タムロンから1983年に定価44,000円で発売された、SP仕様の標準ズームです。
 このレンズは例外的にフィルム時代によく使った1本で、適切なズーム領域で使いやすかったことと、小型であることが私の好みに合っていました。でも当時はそれほど気にならなかったのですが、今のレンズに比べると重く感じます。

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 レンズボディの造りは、SPの名にふさわしく質感の高いもので、ズーム、ピントリングなど総ての動きはスムーズです。塗装は漆黒の美しさを見せており、手が触れるズーム、ピントリングは、一部で使われているプラスチックではなく、弾力のある質感の高いゴム製です。ゴム製と言えば、このレンズの純正フードはゴム製で、折りたたむことができる携帯性が考慮された優れモノです。
 描写力は、やはりSPの名にふさわしく高い解像力を見せてくれ、この距離でも人物の毛穴が確認できます。しかし、抜けの良さやフレアーの発生については、コーティング技術の進んだ現代のレンズに比べれば見劣りするのは止むを得ません。
 しかしそれは、写真がデジタルであることから後処理が簡単で、今日の作例をご覧になればお分かりの通り、決定的な弱点になっていません。
 発色やボケは美しく、大いに立体感を楽しめ、マクロ機能も優秀ですから花の写真も撮りたくなります。このレンズ、私のお気に入りの1本です。
 撮影場所は、岐阜市近郊の自宅近くの根尾川の渓谷で、秋には美しい紅葉の景観が楽しめます。大きな写真は橋から下流部を見た場面で、すぐ先が平野部とは思えない深山幽谷を感じさせます。

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 使用機材のカメラはSony α7Ⅱに、レンズは タムロン SP 28-80mm F/3.5-4.2 CF Macro 。大きな写真の撮影データは、焦点距離約50mm、35ミリ版換算50mm、ISO 320、F5.6、1/400sでした。また、大きな写真はクリックして更に大きく見ることが出来ます。

ベリーズ 青虫をくわえた Yellow-winged Tanager (イエローウイングド タナガー)

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 野生に触れていると時には思いがけないことに出くわすことがあります。その最たる体験がコスタリカでの出来事でした。
 首都サンホセ郊外の緑地公園を散歩していた時、突然我々の直前の散歩道の地面にMOTMOTという美しい鳥が、どこからか飛んできて翼を広げてうつぶせに突っ伏したのです。その姿はまるで地面にへばりついたようでピクリとも動きません。その鳥との距離は約6mほど。

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 我々は突然のことで何がどうなったのか分からず、しばし呆然としていましたが、死んだ鳥が落ちてきたのかもしれないと思い、もう少し詳しく見ようとそっと近づきました。
  3mほどに近づいたところで鳥は急に生き返ったように飛び立ち、近くの雑木の中の枝に停まりました。その距離約10mほどで、どちらかと言えばこちらの様子を気にしているようでした。近くに子育て中の巣でもあったのでしょうか。

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 それほど奇妙な話ではありませんが、今日の写真の Yellow-winged Tanager (イエローウイングド タナガー)は、我々が中米のベリーズにあるマヤ遺跡、アルツンハのピラミッドの頂上にいたところ、突然近くの木の枝に来て停まりました。その距離は約4m。そのタナガーはとても興奮している様で、枝の上でしきりに体を動かします。その様はまるでうれしくて小躍りしているように見えました。
 よく見ると彼は口に青虫をくわえており、それがうれしくて我々に見せに、或いは見せびらかしに来たかのような、そんな風に思えました。
 或いは、彼にしてみれば貴重な青虫を捕らえ、それを他の鳥に横取りされないように、わざわざ人間の近くに来たのかもしれません。うーん、これも不思議な出来事でした。

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 使用機材のカメラはSony α55に、レンズは Minolta AF100-300 Apo。大きな写真の撮影データは、焦点距離300mm、35ミリ版換算450mm、ISO 800、F7.1、1/800sでした。また、大きな写真はクリックして更に大きく見ることが出来ます。

オレンジの花とミツバチ

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 今日の写真は、昨日岐阜市近郊にある自宅近所を散歩した際に見つけた花とミツバチですが、この花、私はコスモスだと思っているのですが、この色しか咲いておらず、またオレンジ色というのも珍しいことから、もしかしたら違う花かもしれません。

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 その花にミツバチが来ており、これを撮ろうと思ってカメラを向けるのですが、レンズはマニュアルフォーカス、とてもミツバチの速さについていけません。でもデジタルカメラは何枚でも取れますから、経験を積むうちにだんだんとコツがわかってきました。そうして撮ったのが今日の写真、ピントピッタリですね。
 ところでこの写真を撮ったレンズですが、タムロンの古いレンズで、おまけにマクロ専用ではなく、普通の標準ズームレンズですから、マクロ機構はおまけのような存在のはずです。それがこのこの描写力ですから驚きです。

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 私は近頃、高性能なフルサイズのカメラを使うようになって思うのですが、これまで発売されたレンズの多くはどれもとても高性能なのではないかということです。少なくとも解像力に関しては。
 少なくとも私は、それらのレンズの実力を引き出せないままに、そのレンズを過少評価していたのだと思うのです。今それらのレンズが、高精細なセンサー、手振れ軽減機構、精密なピント合わせ機構などを持った高性能なバディを得て、やっと本来の力を認められているのだと強く思います。

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 使用機材のカメラはSony α7Ⅱに、レンズは タムロン 28-70mm F/3.5-4.5 CF Macro 。大きな写真の撮影データは、焦点距離約70mm、35ミリ版換算70mm、ISO 320、F5.6、1/1,250sでした。また、大きな写真はクリックして更に大きく見ることが出来ます。

オールドレンズの旅  TAMRON  28-70mm F/3.5-4.5 CF MACRO

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 近頃蒸し暑かった夏が終わりを告げるような陽気で、空気は乾燥し秋の気配が漂っています。
 これまで湿気を嫌ってできなかったのですが、こうなるとカメラやレンズをしまってある防湿庫や箱を開け、中にどんな機材があったのか気軽に調べることができます。
 これまでたくさんの機材を集めたのですが、仕事で海外生活が長かったことから、それらを使用する機会なく長い間眠っていました。そのうちに私もどんなレンズを持っていたのか忘れてしまい、自身で把握できていません。
 そこで空気が乾燥しだしたこの頃、機材の把握に努め、買ってはみたもののこれまで使ったことがなかったレンズを試写しており、その結果を最近のこのブログで話題にしている次第です。

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 今日のレンズは、やはりこれまで使ったことがなかった1本で、古いレンズであることは間違いないのですが、ズームリングやピントリングのすべり止めがプラスチックになっており、オールドレンズの中では比較的新しい部類です。ちなみに発表は1986年でした。
 ただ弾力のあるゴムのリングと違って硬いプラスチック製は高級感に乏しく、そのチープさを感じる手触りが、レンズそのものに高性能さを感じなくなりそうで、この点イメージ的に損をしているのではと思ってしまいます。
 さて試写ですが、午前は曇っていましたが午後は陽射しが出てきたことから、自宅近所の農道を散歩しながら撮ろうと、このレンズをフルサイズミラーレスに着けて出かけました。
 結果まず解像力ですが、これまで見てきた他のオールドレンズ同様、全く文句無く見事です。この写真の距離でもマツゲの一本一本、また顔の毛穴まで見分けることができます。ズームレンズでありながらこれは素晴らしいと思いますし、発色やボケ味もご覧の通り、難点は見られません。
 ただこのレンズ、内部に曇りがあるのか、順光では問題ないのですが、逆光ではフレアーが大きく、後処理が必要で、今日のこの写真もコントラストを調整しています。
 でも現代は撮影者自身で画像の後処理が手軽に可能ですから、多少のフレアーは大きな問題にはならないのはうれしい限りです。
 2枚目の写真は、散歩道に咲いていたコスモスで、秋の訪れを実感しました。でもなぜか、この道端のコスモスは総てがこのオレンジ色でした。

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 使用機材のカメラはSony α7Ⅱに、レンズは タムロン 28-70mm F/3.5-4.5 CF Macro 。大きな写真の撮影データは、焦点距離約0mm、35ミリ版換算50mm、ISO 320、F5.6、1/250sでした。また、大きな写真はクリックして更に大きく見ることが出来ます。

ベリーズ 川岸の Golden-fronted Woodpecker (ゴールデンフロンテッド ウッドペッカー)の巣

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 中米の国ベリーズの最大の都市であるベリーズシティから、車で西へ20分ほどの所に、この国最大の川であるベリーズ川のほとりに集落がありあります。そこには一軒のリゾートホテルがあり、その横に小さな公園のような川沿いの広場があります。
 週末には時々ここに来て、目の前を流れる川の景色を楽しみ、時にはそこで釣りをする地元の人と会話することもありますが、なんといってもここを訪れる野鳥たちを写真に納めるのが最大の楽しみであり目的です。

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 ここにはたまたまそうなったのか、あるいはどこも似たようなものなのか、花の咲く木や実のなる木が多く、たくさんの種類の野鳥が訪れますから、やぶ蚊が多いのも我慢できます。
 今日の写真はその場所の一角にに巣を作り、子育てに励む Golden-fronted Woodpecker (ゴールデンフロンテッド ウッドペッカー)のオスで、口にくわえているのは雛たちへの餌でしょうか。

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 巣の場所は、川岸に立つ朽ちたヤシ科の樹で、巣の位置は低く、地上から2mもありませんから、その気になれば人が手を伸ばせば届く位置です。ただ巣穴が川に面していることから、人の目につきにくいのが、彼らにとってせめてもの救いです。
 野鳥たちが人の近くでも安心して子育てができる、そんな人と野鳥の関係に感動し、そしてあこがれます。

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 使用機材のカメラはSony α55に、レンズは Minolta AF100-300 Apo。大きな写真の撮影データは、焦点距離300mm、35ミリ版換算450mm、ISO 800、F5.6、1/400sでした。また、大きな写真はクリックして更に大きく見ることが出来ます。

オールドレンズの旅  Zoom Nikkor 35-105 1:3.5-4.5s MACRO

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 今日の写真は、蒸し暑い夏の終わりを告げるかのような、秋の気配を感じさせる8月31日に、昔のレンズで撮った3枚です。
 今年の不安定のお天気は、結局8月のほとんどを占め、夏らしくスカッと晴れた日はほとんどありませんでしたが、こんな夏も珍しいのではないでしょうか。

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 8月31日はまさにそんな夏にお別れする象徴的な一日になりましたが、このお天気に誘われ、ポケモンのジムのある近くの神社に、フルサイズミラーレスカメラに昔のレンズを付けて出かけました。

 この場所はこれまでに何度もこのブログに登場していますが、今回は参道の横に秋の訪れを告げる花が咲いていて、その色が赤だったこともあり、この場所がこれまでになく華やかな印象になっていました。
 早速その花を背景に一枚、花畑と共に背後に写っている瓦屋根が美しいですね。

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 さて今日のこのレンズですが、ある資料によれば1983年に発表されていますから、既に30年以上は経っていることになります。
 マニュアルフォーカスの当時、鏡胴にはプラスチックはあまり使われておらず、このレンズもすべて金属製だと思いますが、ガラスもみっちり詰まっているのでしょう、やはりそれなりに重く感じます。でも幸いに昔のライカやツアイスのレンズまでの比重はありません。造りは非常によく、可動部はなめらかで質感は重厚です。

 さて写りですが、昔のズームレンズでありながらその解像力には驚かされます。フルサイズミラーレスカメラを入手してから使っているこれまでのどのオールドレンズに言えることですが、レンズの能力をフルに発揮して撮った写真の素晴らしいこと、本当に驚きます。
 昔のズームレンズは期待できないという先入観は見事に打ち砕かれ、これまでにこのブログに登場した、ミノルタタムロン、そして今日のニコンなど、当時のレンズの性能の高さを再認識している次第です。
 手元のミラーレスカメラは、手振れ防止機構がつき、ピント合わせは中央部を拡大して正確無比に合わせられますから、レンズの性能をそのままどこもスポイルされることなく知ることができます。
 それらの写真を見ると、これまでの私のこれらのレンズに対する評価は、自身のスキルの未熟さに気づかず、全くの過小評価であったことは明白です。
 今日の大きな写真ですが、この距離でモデルの毛穴まで写っているほどの解像力を見せています。それに四隅に破綻はなく、背景のボケもきれいです。
 下の小さな写真は、背景にあった花と、この場所から見た南方向の景色ですが、空はすっかり秋ですね。

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 使用機材のカメラはSony α7Ⅱに、レンズはZoom-Nikkor 35-105mm f/3.5~4.5s MACRO。大きな写真の撮影データは、焦点距離約50mm、35ミリ版換算50mm、ISO 320、F5.6、1/500sでした。また、大きな写真はクリックして更に大きく見ることが出来ます。