今日の写真は、中米の国ベリーズの最大の都市ベリーズシティから車で30分ほどの郊外で見かけた Fork-tailed Flycatcher (フォークテイルド フライキャッチャー)で、街中ではもちろん、郊外でもそれほど頻繁に見られる種類ではありません。
このフライキャッチャーの特徴は、写真でご覧の通り非常に長い尾羽を持つことで、この辺りでは他の鳥には見られない姿をしています。
ところでこの尾羽の長い理由は何なのでしょうか。この尾羽を何かの穴にでも差し込み内部の様子を調べたり、或いはこれを疑似餌に見せかけ、餌となる昆虫を誘っているようではありませんから、食料を得るために使っているとは思えません。
そうでないとすれば可能性として、天敵への威嚇であったり、鳥類のオス特有の飾りであることが考えられます。しかし威嚇とすれば相手は猛禽類でしょうが、この細い形では効果は期待できそうにありません。
鳥たちは、鳥に限ることではないのですが、交尾期になるとメスの注意をひくためと思われるダンスをしたり、羽を変えて着飾ったりしますが、このフライキャッチャーの尾羽もそのたぐいかもしれません。
メスを引き付けるためのこのオスの習性、野生動物も一見感情を持っているかのように見えますが、恐らくそうでなく、生命が生き抜くための手段としてのプログラミングなのだろうと思います。自然って本当に不思議ですね。
使用機材のカメラはSony α57に、レンズは Sony DT55-300。大きな写真の撮影データは、焦点距離55mm、35ミリ版換算82mm、ISO 400、F5.6、1/640sでした。また、大きな写真はクリックして更に大きく見ることが出来ます。