コスタリカ　背景はサベグレ渓谷

　中米コスタリカは、エコツーリズムの国として世界的に有名で、自然好きの人々が多く訪れる国です。しかしだからと言って、国民の多くが自然保護に対して関心を持っているかと言えば必ずしもそうとは言えません。ただ今日の写真の舞台となっている首都サンホセから1時間半ほどの距離にあるサベグレ谷の住民は、村をあげて環境保護に取り組んでいます。それはここの最たる観光資源となっているケツァールを守るためです。ケツァールは手塚治虫のアニメに登場する不死鳥、火の鳥として有名ですが、世界でもその人気は高く、このサベグレ谷ではほぼ間違いなくケツァールに出会えることから多くの観光客がここを訪れます。

　サベグレ谷は豊かな水が流れる渓谷で、渓流釣りを楽しむことができます。ここに広がる森は雲霧林と呼ばれており、朝晩は深い霧が広がり、それは雲の中にすっぽりと入ってしまう感じです。その水分がこの森を育て、豊かな水の渓谷を形作ってています。

　サベグレ谷はケツァールの他にも多種類の野鳥に出会えます。特に目に付くのが様々な種類のハチドリです。花のあるところには必ずと言っていいほどハチドリが居ます。

　4枚目の写真は、この谷の代表的なホテルであるサベグレホテルの敷地内にある餌台に来た、黄色が美しい鳥です。この餌台だけでも10種類ほどの野鳥が集まりますから、それだけでも楽しむことができます。しかしここでは誰もがケツァールに出会うことを熱望していますから、この餌台だけで満足するわけにはいきません。火の鳥に出会うにはホテルでガイドを頼むことをお勧めします。またここは熱帯とはいえ標高が高いことから防寒対策が必要です。