中米の国ベリーズに住んでいた期間、自宅はこの国最大の都市ベリーズシティの中心部から車で15分ほどの住宅地にありました。ベリーズシティはカリブ海に突き出た扇状地であることから市内全体の標高が低く、あちこちに水場あり、そのため街中でありながらも自然豊かな土地で、市内にマングローブの林があるのは珍しくありません。自宅周辺は市街中心部から離れていますから、ジャングルとそれほど変わらないというのは大げさですが、そう言いたくなるほど自然は更に豊かです。
自宅から歩いて30分ほどの距離に、市街地を二分するように流れるベリーズ川の支流に架かる橋があり、週末はその橋を折り返し地点として散歩をするのが日課になっていました。今日の写真はその散歩時に撮ったもので、1枚目は川面は見えていませんが橋の上から見た下流側の様子です。川岸には街中とは思えないほどにマングローブが茂っています。
この橋は私がベリーズに滞在している間にできたものですから、工事の着工から完成まで見届けることができました。橋ができる前は川辺にたくさんの鳥や、時には水面にワニが見られたのですが、橋ができてからはワニが見られなくなりました。でもこの橋ができたおかげで町はずいぶんと便利になったと思います。この写真の背景に橋と共にきれいに整備された道路が見えています。
この少年たちは橋ができたおかげで対岸の経済的な中間層が住む町に来られるようになりました。ここはこの川を挟んで経済格差の激しい地域だったのです。それで橋ができると治安が悪くなると建設に反対意見が多かったそうです。この写真は少年たちが橋の下で釣りをしていた場面です。
使用機材のカメラはSONY α77Ⅱ、レンズは SONY 70-300mm F4.5-5.6 G SSM。1枚目の写真の撮影データは焦点距離70mm、35ミリ版換算105mm、ISO 400、F 8.0、1/400sでした。1枚目の写真はクリックして大きく見ることができます。